ウッドショックで感じること

 

ウッドショックで感じること

最近、マスコミなどでも良く聞かれるようになった「ウッドショック」という言葉。周囲の方からもウッドショックについて聞かれることが多くなりました。そこで今日は「ウッドショックで感じること」について書いてみようと思います。

ウッドショックとは

主に、アカマツやホワイトウッドなど柱や梁等の構造材に使用する木材が手に入りづらくなり、それに伴って価格も高騰している事をウッドショックといいます。
ウッドショックの主な原因は、中国やアメリカでの住宅需要の高まり。コロナ禍でリモートワークが可能になり、郊外に移住する人たちが増え、郊外に住宅を建てる人が増えたことによって木材の需要が急速に高まった事が主な原因だといわれています。
そこにきて、コロナウイルスのパンデミックによる流通の停滞も木材不足に拍車をかけ、お金を出しても手に入りづらいという状況が生まれてしまいました。

ウッドショックの問題点

木材の価格が高くなってしまった事はもちろん一番の問題点ですが、他にも、木材の納期がはっきりしない為、建築自体の工期が伸びてしまう事も大きな問題です。
工期がはっきりしないことによって、引っ越しの時期の予定を立てられず、今住んでいる賃貸住宅の解約や更新時期の事、そしてお子さんの学校の入学や転校の事など様々な問題が起きてきます。
その他、特定の木材の入手が困難な事によって、材料の質が安定しないという問題もおきそうです。

今後の見通し

今後の木材の価格動向を正確に予想することは難しいものの、今回の価格高騰は今までにない急激なものである為、以前の価格に戻ることはないにせよ少しずつ価格も落ち着いていくのでは?と言うのが大方の予想です。
加えて、現在アメリカの木材市場において需要の高まりに合わせた増産を行っている為、供給不足も徐々に解消されていくものと思われます。

ウッドショック下での対応策

はっきり言うと、このウッドショック下で家を新築する事は、よほど急ぐ事由がない限りは時期を検討した方が良いと思います。
逆に、構造用の材木を多量に使用しないリフォーム工事などであれば、さほどウッドショックの影響を受けていません。(キッチンやお風呂などの水廻りや造作・外構工事など)
またこういう状況下、「中古住宅を購入しリフォームして入居する」という方も増えていますが、中古住宅はその良し悪しの判断が非常に難しいものです。
なので、中古購入前に信頼できる工務店等に現状を見てもらう事をお薦めします。普段から建築に関わっているものでないと分からない部分や、思いがけず費用がかかってしまう部分など建築のプロだからこその目線でアドバイスしてもらう事をお勧めします。

最後に

建築業界に様々な影響を及ぼしているウッドショックですが、現状を把握し今後の見通しをきちんと立てることによって、少しでもウッドショックに対応する事は可能です。信頼出来る「かかりつけ医」の様な地元の工務店などに相談しウッドショックに負けない家づくりを是非実現してください。